
最新のAGA治療薬、ザガーロ。
従来のAGA治療薬よりも効果の期待度が高いことから注目されています。
実際にプロペシアでは満足いく結果が得られず、ザガーロに切り替えて薄毛改善を実感したという人も少なくありません。
ここではザガーロの有効成分であるデュタステリドが、どのようにして効果を発揮するのか、副作用や注意点、実際の試験結果などを解説しています。
ザガーロの効果
ザガーロは「男性における男性型脱毛症」の改善の効果・効能があります。
男性型脱毛症は一般的に「AGA」と呼ばれ、男性ホルモンの一種であるジヒドロテストステロン(DHT)が原因でヘアサイクルが乱れ、徐々に薄毛が進行していく症状です。
DHTは男性ホルモンの一種であるテストステロンと、5α-還元酵素という酵素が結びつくことによって生成されます。
ザガーロには5α-還元酵素を阻害させ、DHTの生成を抑制させる作用があり、DHTの生成が抑えられれば、徐々にヘアサイクルを正常な状態に戻すことができるため、脱毛を防ぐことができるのです。
AGAの臨床試験では、ザガーロは脱毛を防ぐだけでなく、頭頂部に対して健康的な毛髪の増加が認められました。
健康的な毛髪が増加することを「発毛」として定義づけているため、ザガーロは「脱毛防止効果」にプラス「発毛効果」も認められているのです。
デュタステリドの臨床試験結果
※フィナステリドはプロペシアの有効成分
服用を始めてから24週後、ブラセボ(偽薬)の場合、ベースラインから毛髪量は減少しています。
それに対し、フィナステリド1㎎の場合56.5本、デュタステリド0.1㎎の場合63.0本、デュタステリド0.5㎎の場合89.6本増加しています。
この臨床試験の結果、デュタステリドはフィナステリドよりも増毛効果があるということが認められました。
0.1㎎と0.5㎎では副作用の差がないことが分かっているので、0.5㎎の方がAGA治療には向いていると言えるでしょう。
プロペシアとの違い
プロペシアもザガーロと同じく、5α-還元酵素を阻害する作用があります。
プロペシアは5α-還元酵素のⅡ型のみ作用するのに対し、ザガーロは5α-還元酵素のⅠ型&Ⅱ型両方に対して作用するするのです。
この作用の違いが効果にも大きく出てきて、プロペシアでは効果を得ることができなかったけど、ザガーロでは効果が出たという方もたくさんいます。
プロペシア(フィナステリド)の効果や副作用、服用方法の注意点
ザガーロの服用方法
ザガーロは食事の影響がありませんので、時間帯はいつでも大丈夫です。
1日1錠を継続して服用します。
水またはぬるま湯が好ましいです。
24時間毎の服用が望ましいので、飲み忘れの無いよう、毎日なるべく決められた時間に服用しましょう。
開始用量
ザガーロにはデュタステリド0.1㎎、0.5㎎の2種類があります。
クリニックによっては0.5㎎のみで、0.1㎎を取り扱っていないところもあります。
副作用も差が無いことから、効果を期待したい方は0.5㎎の服用が推奨されていますが、初めての服用や心配な場合は0.1㎎からはじめ、徐々に増量していきましょう。
服用期間
ザガーロもプロペシア同様、服用してからすぐ効果が現れるわけではありません。
薬があっているかどうか見極めるためにも、6ヶ月間は最低でも服用を続けなければいけません。
逆に6ヶ月間服用を続けても、なにも効果が無ければザガーロが合っていないということも分かります。
ザガーロは服用を続ければ続けるほど効果を実感できるので、最低でも6ヶ月間は服用を続けましょう。
※服用中に重篤な副作用が出た場合や、気になることがあった場合は医師に相談して下さい。
飲み忘れてしまった場合
ザガーロは1日1回の服用です。
もし飲み忘れてしまった場合、気が付いたときに1回分を飲みましょう。
間違っても2回分を1度に飲んではいけません。
もし次の1回分にタイミングが近い場合は、1回分はとばし、次のタイミングでいつも通り1回分飲んでください。
飲み忘れが心配な場合は、毎日同じタイミングで飲んだり、アラームをセットしておくと良いでしょう。
外出が多い方は、携帯しておくと大変便利です。
ザガーロの副作用
ザガーロの服用で現れる可能性がある副作用は、発現率が高い順に下記の通りです。
・性機能不全(勃起不全、リビドー減退、射精障害など)
1%未満
・発疹、頭痛、抑うつ気分、乳房障害(乳房のふくらみなど)、腹部不快感
頻度不明
・蕁麻疹、浮腫、アレルギー反応、そう痒症、限局性浮腫、血管浮腫、浮動性めまい、味覚異常、精巣痛、精巣腫、脱毛症(体毛)、多毛症、腹痛、下痢、倦怠感、血中クレアチンホスホキナーゼ増加
「ED」「女性化」はプロペシアより頻度は高め
ザガーロの副作用の症状はプロペシアとさほど変わりませんが、副作用の発現率はプロペシアよりも若干高くなります。
特に心配する人が多い性機能不全や女性化(乳房障害)は、ザガーロのほうが発現率が高いです。
プロペシアやザガーロは男性ホルモンへの作用の影響で、副作用としてこのような症状が現れる可能性があります。
ここでいう「女性化」とは主に「女性化乳房」であり、女性のように乳房が膨らむ、乳頭痛、乳房痛、乳房不快感など、乳房障害の症状を指します。
発現率はザガーロで1%未満(プロペシアは頻度不明)です。
妊活中には要相談
そしてザガーロで最も発現率が高い副作用が性欲減退、ED(勃起不全)、射精障害といった性機能不全です。
発現率はプロペシアの1%未満と比べると若干高いですが、1%以上と決して高くはありません。
しかしもしも性機能不全の症状が現れた場合、男性不妊の一員になる可能性があります。
本気で子作り中であるときなど、場合によってはザガーロの休止も視野に入れる必要があるかもしれません。
妊活中の使用は、パートナーと相談することをオススメします。
ED治療薬との併用もOK
このようにザガーロは副作用が現れる可能性は高いですが、その分発毛効果が期待できます。
もしも性機能不全の副作用が現れ、それでもザガーロを止めたくない場合はED治療薬を試してみるとよいでしょう。
ザガーロやプロペシアとバイアグラなどのED治療薬は併用しても問題ありません。
ザガーロを服用してはいけない人
健康状態や年齢によって、ザガーロを含めたデュタステリド製品を服用できない人がいます。
・デュタステリドや他の5α-還元酵素阻害薬で過敏症を起こしたことがある
・女性(妊婦、産婦、授乳中)
男子胎児の生殖器の発達を阻害する可能性があります。
薬剤が触れることによって体内に吸収される恐れもあるので、触るのも禁忌です。
・未成年
安全性が確立されていないため服用できません。
・重度の肝機能障害
上記に該当する場合には、日本国内のクリニックでも医師は処方を行わないので、服用してはいけません。
ザガーロと飲み合わせが悪いお薬
ザガーロは毎日継続して服用するお薬です。
飲み合わせが悪いお薬がありますので、注意しましょう。
併用禁忌薬
現在、ザガーロに対して併用禁忌薬は報告されていません。
併用注意薬
・リトナビル等CYP3A4阻害作用がある薬
併用することによって、デュタステリドの血中濃度が上昇する可能性があります。
注意薬ですので、服用には慎重になる必要があります。
効果と副作用を理解してザガーロで薄毛治療を
ザガーロ(成分デュタステリド)の効果と副作用を中心にご紹介しました。
デュタステリドは元は前立腺肥大の薬として2009年に国内で承認され、2015年にはAGA治療薬としても承認が下りました。
AGA治療薬としては新しい薬ですが、全く新しいAGA治療薬ではない、以前から承認されていた薬なので安全性は高い薬です。
とはいえ、プロペシアを上回る効果が期待できる分、副作用が心配という方もいるでしょう。
心配であれば、ザガーロ服用前や、プロペシアから切り替える際にクリニックなどで服用に問題がないか検査するのもよいと思います。
ただしプロペシアよりも値段が高いということもあり、長く続けることを考えると通販(個人輸入)もオススメです。
ジェネリックも数種類あるので、自分に合う安全な薬をみつけてみてはいかがでしょうか。
■参考サイト
・医療用医薬品 : ザガーロ
https://www.kegg.jp/medicus-bin/japic_med?japic_code=00065940
・ザガーロカプセル0.1mg/ザガーロカプセル0.5mg
https://www.info.pmda.go.jp/go/pack/249900AM1023_1_05/
・写真:Wikipediaより